駒大が9年ぶり4度目の出雲路制覇を果たした。2時間8分31秒(速報値)で、2015年大会で青学大がマークした2時間9分5秒を大幅に更新する大会新記録。大学駅伝初戦を圧勝し、悲願の大学駅伝「3冠」に向けて前進した。2位には国学院大が52秒差で続き、3位は中大だった。

笑顔でゴールしたアンカーの鈴木芽吹(3年=長野・佐久長聖)は「今年4年生が3冠したいとミーティングで何回も言っていて、それをかなえたい」と最後まで全力で手を振った。

優勝の立役者はスーパールーキーだった。2区(5・8キロ)で「怪物」と呼ばれる1年生、佐藤圭汰(京都・洛南)が15分27秒の区間新記録を樹立。中大をかわして先頭に立った。「走る前から区間新と区間賞をとろうと思っていた」と強心臓ぶりを見せつけた。

続く3区(8・5キロ)では、7月の世界選手権代表の田沢廉(4年=青森山田)が区間新記録にあと4秒と迫る23分50秒で続き、2位以下を突き放し、主導権を握った。「今年は3冠とチームで決めている。最低限の走りでチームに貢献できた」と手応えを話した。

大八木弘明監督(64)は「子どもたちがよく走ってくれた。初戦落としたら3冠はない。今年の目標3冠に1歩進めた」と満足そうに笑顔を浮かべた。