年末年始にかけて高校の全国大会が本格化する。各競技の新潟県代表を随時、紹介していく。全国高校駅伝(25日、京都・たけびしスタジアム京都発着、男子7区間=42・195キロ、女子5区間=21・0975キロ)には、十日町が92年以来30年ぶりに男女アベック出場する。男子は27年ぶり13度目、女子は2年連続4度目の「都大路」。チームとして結束し、大舞台に臨む。

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準備は整いつつある。「全員、徐々に調子が上がっている」。女子の村山愛美沙主将(3年)が手応えを話すと、男子の藤ノ木剛主将(3年)も「1つ1つの練習を大事にしている。みんな集中しているのが感じられる」と言う。

3、4日に埼玉で走り込みの合宿をした。2日間で計30キロを走破。「県大会や北信越大会でラストの弱さが課題で出た。練習からラストを上げて終わることを意識した」(藤ノ木主将)、「ケガ人も少なくなっている」(村山主将)と全国舞台挑戦の本番までに丁寧に仕上げていく。

2年連続出場の女子の目標は県高校記録の1時間11分24秒の更新と、全国大会の新潟のゼッケンと同じ16位以内だ。昨年は33位も、村山主将ら2、3年生は昨年の経験者。コースの難所やペース配分は分かっている。そこに阿部和夏、大塚彩世の実力派の1年生が加わった。県大会は直前のケガで出場できなかった山田寿々菜(2年)も復帰する。「昨年の経験を生かす」と村山主将は力強い。

男子は、女子と肩を並べた。藤ノ木主将は「男女で出場することを目標にやってきた」は言う。昨年は女子の走りをテレビ観戦。「来年こそは」という思いを全員が持った。この1年、学年に関係なく自主的に朝練習に取り組んできた。全体練習後も反省点を話し会う。そんな努力が実っての全国。藤ノ木主将は目標に「2時間7分台と30位以内」を掲げた。

「『思いが強いものが勝つ』をモットーにしてきた」。保坂勉監督(57)は気持ちの大切さを説いてきた。女子は19年ぶりの出場だった昨年、20位台を目標にしたが、現実は厳しかった。男子は今回、ほぼ初出場と同じ。「女子は、昨年の悔しさは今年しっかり走るためのものだった。男子は自分たちを信じること」と言う。藤ノ木は「男女で高め合って、悔いの残らない走りをする」とチーム一丸を強調した。【斎藤慎一郎】