日本陸上競技連盟(日本陸連)は15日、「アスレティックス・アワード2022」を開き、優秀選手賞に北口榛花(24=JAL)を選出した。北口は7月の世界選手権(米オレゴン州)に出場し、女子やり投で銅メダルを獲得。投てき種目では、日本女子として世界大会初のメダル獲得を果たした。

黒色のドレス姿で登場し、「これまでフィールドの選手で優秀賞を受賞した人があまりいなかったと思うので、受賞できてうれしいです」とかみしめた。式典では笑顔を振りまいたが、アスリート・オブ・ザ・イヤー(最優秀賞)を逃し、「だいぶ(受賞が)よぎっていました…」と笑いながら悔しがった。

今年は世界最高峰と呼ばれるダイヤモンドリーグ(DL)で2勝。9月の最終戦でも日本人選手過去最高の3位に入った。「オレゴンとDLを転戦し、自分の陸上以外の夢である、世界旅行も少しかなえることができた」とほほえんだ。

現在は23年8月の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)へ向け、冬季練習中。66・00メートルの日本記録保持者は、世界記録(72メートル28)更新を狙う。

「まだまだ自分の夢は世界一であり、本当の夢は金メダルだけじゃなくて、世界記録を出すこと。その夢に向かって、ずっと進み続けたい」

真っすぐな瞳で、飛躍を誓った。

◆主なアワード受賞者

<アスリート・オブ・ザ・イヤー>

山西利和(26=愛知製鋼) 世界選手権男子20キロ競歩金メダル

<優秀選手賞>

川野将虎(24=旭化成) 世界選手権男子35キロ競歩銀メダル

北口榛花(24=JAL) 世界選手権女子やり投銅メダル

サニブラウン・ハキーム(23=タンブルウィードTC) 世界選手権男子100メートル7位入賞(日本人初入賞)

<特別賞>

織田裕二、中井美穂 世界選手権の中継番組を97年大会から25年、13大会連続で務め、陸上競技の認知度向上に貢献