駒大出身の其田健也(29=JR東日本)が2時間5分59秒(日本歴代4位)の好記録で日本人選手2位、総合8位に入った。

「30キロまでは絶対後ろで無理をしない走りをしようと思ったので、うまく後ろの集団で力を使わないようにしてました」

足をためて後半を待った。終盤は、大学の後輩である山下一貴と大迫傑が日本人首位争いをする後方に追従。

「もういっぱいいっぱいだったので、どれだけ楽をして力を温存して、最後もう1回あげようってことで、うまく温存してました」

残りの力を放ち、大迫をかわしてゴールに飛び込んだ。

母校は1月の箱根駅伝で大学駅伝3冠を達成した。今春で勇退する恩師の大八木弘明監督には試合前に直接声をもらった。「『しっかり走れ!』とげきを飛ばしていただきました」と笑顔。しっかり結果を残し、「3冠を取った流れでうまく走れましたね」と“駒大旋風”を印象づけた。

24年パリ五輪代表選考会のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC、10月15日・東京)の出場権を獲得。「MGCに向けては、日本人争いって意味では2番ていうことで良かったんですけど、世界に目を向ければまだまだ差がある。もっともっと強度の高い練習であったり、世界に向けて意識を向けていこうと思います」と誓った。