女子の日本人2番手(全体7位)には、細田あい(27=エディオン)が2時間22分8秒で入った。

日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーが「全くテレビに映っていなかったけれど、いきなりゴールに現れてビックリしました」と驚いた通り前半は、日本記録ペースだった先頭集団とは一定の距離を置いた。

本人は「あんまり上がっていない状態だったので」と説明しつつ、ペースメーカー不在の中で「特に前半は自分でペースをつくるような感じで。それでも自己ベスト近くのタイムで走れたことは力がついた証拠」と手応えを口にした。

徐々に上位との差を詰めていたことは「折り返しだったり、沿道の方が『近づいてるよ』って教えてくれたり」で分かっていたという。30キロを過ぎて前が見えてからも着実に自分のピッチを刻み続けた。

米アルバカーキでの高地合宿も40日間ほど行い、確実に底上げができている。今後の強化プランを問われると、夏の世界選手権ブダペスト大会ではなく、秋のマラソン・グランド・チャンピオンンシップ(MGC)を「優先したいなって気持ちがあるので、また話して決めたい」と明かした。

「大きな目標はパリ・オリンピック(五輪)なので。状態が悪い中でも、やっぱこれだけ、自己ベストに近いタイムが出せた。状態が良ければ、もっと上がる可能性があるかなとなれたことが収穫」と実りある都心の快走とした。【木下淳】

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