駒澤大(駒大)の安原太陽(4年=滋賀学園)が13分59秒16で優勝を飾った。

この日は自身の22歳の誕生日。「いい誕生日プレゼントになったかなと思います」とほほ笑んだ。

5人が出場したレースは互いがけん制し合ったまま、残り2周へ突入。ラスト600メートルほどとなったところで、東海大・石原翔太郎(4年=倉敷)がギアを上げた。

「思ったよりもはやいな」。イメージとは異なる展開になったが、安原は冷静に後ろにつけた。「自分がいける距離は決めていたので、そこになったら一気にギアを上げてトップでゴールする」と言い聞かせた。

ラスト200メートルで前へ。背筋の立ったフォームで逃げ切りに成功し、2着の石原に0・51秒差で競り勝った。強い日差しを浴びながら、うれしそうに頬を緩ませた。

「自分の持ち味はラストスパートだと思っているので、それが形になったのかなと思います」

これで7月下旬開幕のFISUワールドユニバーシティゲームズ(中国・成都)の代表内定に前進。「前半シーズンの大きな目標の1つとしてユニバーシアードに出ることを据えているので、そこに少し近づけたかな」と充実感を漂わせた。

4月からは弟・海晴(1年=滋賀学園)が同大へ入学した。自身は最高学年。上級生としての自覚が芽生えている。

「4年生としてチームを引っ張っていけるようにしたいです」

大目標は3大駅伝での2年連続3冠達成。背中で示し、チームに勢いをもたらしていく。