男子やり投げで16年リオデジャネイロ五輪代表の新井涼平(31=スズキ)は77メートル11で3位だった。

「85(メートル)を投げておきたかったんですけど、しょうがない」。雨天にやりは伸びきれなかった。「雨で練習投てきの時点でちょっと重心がずれて、ちょっと全てバラバラになってしまったので。それを何も立て直せず、という感じで試合が終わってしまったかなっていう感じです」と悔やんだ。

1投目の71メートル03から苦戦を強いられた。4投目で77メートル11を投げても、目指す数字には程遠い。「しっかり足から投げられてっていうところが、本当に全身を使ってきれいに投げられるようになった。やっとなったかなっていうところまでできてはいるんですけども」。日本歴代2位の86メートル83を投げたのは2014年だった。近年はケガにも苦しみながら、地道に記録を戻してきていた。1日の国士舘大記録会でもシーズン初戦で82メートル21を投げていた。

「昔よりかは感覚よく練習できてて。簡単に80もいったりっていう状態なんです」。振り返れば過度な練習量だったかもしれないリオ五輪以前と比べ、「いまはフレッシュな状態」と強調する。それでも、過去の自分に近づけるような感覚を得ている。

「今日の試合はやっちゃダメな試合でした」。自戒を繰り返しながらも、ただシーズンは始まったばかり。「うまくいけば、全然いける」。8月の世界選手権(ブダペスト)へ自信をみせた。