陸上で昨夏の世界選手権(米オレゴン州)男子100メートル金メダリストのフレッド・カーリー(28)が15日、都内でアシックス社の陸上イベントに参加し、高校生や大学生たちに指導を施した。

約1時間ほどかけ、明るい雰囲気でトレーニング法などを伝授。9秒76の自己ベストを誇るスプリンターは全力疾走も見せ、会場を盛り上げた。「こうしたイベントは初開催だったので緊張したが、徐々に楽しくなっていった」と充実した表情を浮かべた。

身長191センチと大柄なカーリーは、高校生から「どのように食事に気を使っていますか?」と質問も受けると「あまり細かく意識していない。キャンディが大好きなので」と回答。会場の笑いを誘い「自分に厳しくしすぎず、食べたい時に食べたいものを食べてください」とアドバイスした。

参加者へは「小さなことを積み重ねることが大きな成功につながる」と力強くエールを送った。

カーリーは、21日のセイコーゴールデングランプリ(GGP)陸上2023横浜(日産スタジアム)で男子100メートルに出場する。日本のスプリンターについて「世界と比較しても知識がある。速く走れる技術を持っている」と印象を口にした。

同大会での目標は「世界記録」と宣言。ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が09年に樹立した9秒58超えに意欲を燃やした。さらに24年パリオリンピック(五輪)へは「金メダルを目指し、ひたすら頑張っています」と思いを明かした。