東京オリンピック(五輪)8位入賞の田中希実(23=ニューバランス)が、積極的なレースで準決勝進出を決めた。

ただ、本人は渋い表情で「いっぱいいっぱいの通過になってしまったし、ラストもフォームが崩れていた」と反省の言葉を並べた。

予選突破の条件は組6着以内。1組に出場した田中は1周目から先頭に立ち、中盤も3、4番手をキープ。残り1周では先頭にも立った。そこから順位を落とし、最終的には4分4秒36の6着でゴールした。

シーズンベストにも「特にタイムは意識していなかったので、期待ハズレとか期待通りとかは特にないんですけど、最近は狙ってタイムを出すには至っていない」と厳しい自己評価を下した。

3度目の世界選手権へは「とにかく結果を出したい。世界の仲間入りをしたい。今はやらなければという気持ちが強くなっている」と闘志を燃やす中、その思いを満たす走りではなかった。

「今日の走りについては全然喜べない。その分、力がついていることの裏返しだと思うんですけど、力がついているのに発揮できなかったら悔しい思いで終わってしまうので、それは避けたいなって思います」

今大会へは5000メートルとの2種目で臨む。自分自身が納得できる走りをみせ、追い求めてきた姿を見つけ出す。