日本スポーツ仲裁機構は8日、陸上選手のドーピング違反に関し、資格停止期間の短縮を不服とした日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の申し立てを棄却したと発表した。違反があったのは男子400メートル障害の豊田将樹(富士通)で、禁止物質の摂取は意図的でなかったとの主張が認められた形となる。

仲裁機構によると、処分決定の主体である日本アンチ・ドーピング規律パネルが、原則4年の資格停止期間を2年に短縮した。選手側に意図的な摂取の動機がないことなどを根拠としたが、JADAは不当だと訴えていた。仲裁機構はスポーツ仲裁裁判所(CAS)の判断例などを基に、意図的な摂取でないことが立証されているとした。