飛行機の機体よりもさらに遠くへ?

陸上女子やり投げで昨夏の世界選手権金メダルの北口榛花(26)が15日、都内で所属先のJALアスリートによる取材会に出席。「今まで自分の記録は飛行機1機分が自己紹介のフレーズだったんですけど…」と“悩み”を打ち明けた。

北口は昨年9月に日本記録(67メートル38)をマーク。子どもたちから「(その距離は)どれくらいですか?」と尋ねられた時には、全長67メートルのJALの「エアバスA350型機」を引き合いに出し「大きな飛行機1機分くらいだよ」と伝えていた。

しかし、JALはさらに機体の長い新機材「A350-1000」を24年内に就航予定と発表。北口も「もっと大きいのが出ちゃった」と困っていたという。

この日の取材では「世界記録(72メートル28)よりは短かったはず」と語り、新機材の機体分を投げる意欲もちょっぴり漂わせたが、同社の社員から実際には73・8メートルであると知らされると「あれ?」と爆笑。想像以上の長さだったようで「あの…撤回でお願いします!」と報道陣を笑わせた。

すでにパリ五輪代表に内定済みの北口は、欧州から12日に帰国し、現在は国内で調整中。五輪シーズンは、今月27日のダイヤモンドリーグ(DL)蘇州大会(中国)から幕を開ける。

「まだジョギングくらいしかしていなくて本格的な練習は再開していないですが、体調管理に気をつけたい。万全とはいかないと思いますが、少しでも良い状態で臨めたらと思います」

新たな自己紹介のフレーズは「考えないといけない」と模索中だが、パリ五輪で金メダルを獲得すれば、それが何よりの紹介文となるはずだ。

◆北口が出場予定の大会

〈4月27日〉ダイヤモンドリーグ・蘇州大会(中国)

〈5月5日〉水戸招待陸上(茨城・ケーズデンキスタジアム水戸)

〈5月19日〉セイコー・ゴールデングランプリ(東京・国立競技場)

〈5月29日〉ゴールデンスパイク(チェコ)

〈6月3日〉メモリアルヨセフオドゥレジア(チェコ)