1世紀ぶりのパリ五輪開幕まで、17日であと100日となった。続々と日の丸メンバーが決まっていく一方で、これから出場権をかけた戦いに臨む選手たちがいる。花の都で32競技、329種目のメダルが争われる真夏の決戦。日本代表の現在地を確認するとともに、パリ切符奪取に向けた大一番を控える競技の見どころを紹介する。

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陸上のトラック&フィールド種目は6月27~30日の日本選手権(新潟・デンカビッグスワンスタジアム)が、五輪切符を懸けた最重要選考の場となる。各種目の最大枠数は3で、参加標準記録を突破した上で優勝すれば即内定。同大会での成績に加え、7月2日時点の世界ランキングによっても代表入りが決まる。昨年8月の世界選手権入賞者については、6月末までに参加標準を突破した時点で内定する。

注目は男子短距離。100メートルは世界選手権2大会連続決勝進出のサニブラウンを軸に激戦となっており、日本記録保持者の山縣、日本人初の9秒台をマークした桐生、前回王者の坂井、東京五輪代表の多田、自己記録9秒98の小池、昨年のアジア選手権を制した柳田らが3枠を争う。400メートルは日本記録保持者の佐藤拳、自己記録が日本歴代3位の佐藤風、同5位の中島らが対決。五輪の1600メートルリレーでは、日本勢初のメダル獲得の期待も懸かる。

女子やり投げで2大会連続五輪内定済みの北口は自身の日本記録(67メートル38)更新の期待が懸かる。男子110メートル障害で日本記録保持者の泉谷は日本初の12秒台も視野。ともに五輪では、メダル獲得の可能性が十分にある。

■パリ五輪アラカルト

◆午後7時半に開会式

セーヌ川で行われる開会式は7月26日午後7時半(日本時間27日午前2時半)に開始。日没前の自然光を活用する考え。

◆選手村

パリ郊外に建設され期間中は選手ら1万4000人以上が滞在予定。美容サロンや郵便局などを備える。

◆メダルデザイン

中央部にフランス本土を表現した六角形を配置。エッフェル塔で使われている鉄の素材を使った。もう一方の面にエッフェル塔などをデザイン。

◆ルーブル前に聖火

聖火台がルーブル美術館前の公園に設置される予定とロイター通信が報道した。また、エッフェル塔には五輪マークを設置する予定だ。