一緒に東京オリンピック(五輪)で金メダルを-。ソフトボール女子日本代表「ソフトジャパン」の宇津木麗華監督(56)が5日、AIG全英女子オープンで優勝した渋野日向子(20)にエールを送った。

渋野は小学校の時にソフトボールに打ち込み、今もソフトボールへの愛を公言している。宇津木監督は「本当にすごいこと。4日間ずっと上位で居続けることができるのは実力あってのこと。決してまぐれではない」と興奮気味に話した。

渋野が6月の日米対抗を観戦に来た。当時、来場を伝え聞き、渋野の存在を知ったという。当日会うことはできなかったが「ピッチャーをやっていたみたいで、強気な性格なのかも。その後も活躍されていて素晴らしい」と注目するようになった。

現役時代に00年アテネ五輪銀メダルなど、世界の舞台で戦い続ける宇津木監督は、女性アスリートが世界のトップに立つことを喜ぶ。「テニスの大坂なおみさんもそうだけど、女性が世界1位に上り詰めるというのはうれしいし、自分たちも頑張らなきゃと思う」と刺激を得た。

ソフトジャパンは高崎での合宿を終え、6日に横浜に移動し、東京五輪の決勝が行われる横浜スタジアムで調整する。金メダルを目標に掲げるソフトジャパンは、決勝での悲願達成を想定し、ナイターでの練習も行う予定になっている。

5日(日本時間6日)に発表された女子ゴルフの世界ランキングで渋野は10位の畑岡奈紗に次ぐ日本人2位の14位となり、東京五輪圏内に入った。来年6月30日時点の同ランク各国上位2人(15位以内なら最大4人)に与えられる出場権を得られれば、五輪での「再会」が実現する。

ソフトボールの決勝は来年7月28日。女子ゴルフは8月8日にメダルが決まる。渋野の活躍から力をもらったソフトジャパンの指揮官は「一緒に金メダルを取って東京五輪を盛り上げたいですね」と1年後のイメージを膨らませた。

【ソフトボール担当=松熊洋介】(ニッカンスポーツ・コム/スポーツコラム「We Love Sports」)

全英女子オープンを制し笑顔の渋野日向子(ロイター)
全英女子オープンを制し笑顔の渋野日向子(ロイター)