ソチ五輪最終選考会を兼ねるフィギュアスケートの全日本選手権は、今日21日にさいたまスーパーアリーナで開幕する。

 顔を赤く上気させながら会見の場に現れた浅田真央(23=中京大)は、自信に満ちていた。「やるべきことをやれば大丈夫」。GPファイナル(GPF)で優勝し、ISU世界ランク、今季最高点でも日本人トップ。選考基準では大きなアドバンテージを持ち、大会に挑む。「バンクーバーの時よりはるかに良い状態」と4年前と比較。当時は代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が不調で、GPF出場も逃した状態で最終選考会に臨んでいた。

 この日の練習。3回転半は3回跳び2度着氷した。GPFでは3年ぶりにフリーに2本入れる構成にしたが、転倒と回転不足。今回は「調子を見て決めたい。SPの後に考えます」。あえて2回転に回転数を落とす練習にも取り組み、「良い感覚をつかめるようにしてきた」という。

 ソチ五輪へ、いますぐに改善できるところはあるか聞かれると、「う~ん」と考え込んだ。答えは「あと50日を切りましたよね。今すぐ良くはならないので、良い演技をできるように、体と気持ちを良い状態に持っていくことが大切だと思います」。4年前とは正反対の言葉を残した。【阿部健吾】