ラグビーの国際統括団体のワールドラグビー(本部アイルランド・ダブリン)が、19年W杯日本大会の開催について懸念を抱いていると、日本協会の坂本専務理事が25日、明かした。「新国立が間に合わないことで、日本にW杯ができるか、懸念を抱いている」と、新国立競技場の計画見直しが問題点となっていると説明した。

 W杯開催の契約要項の中には、19年9月の開幕日の4年前までに決勝、準決勝の開催会場を決定しなくてはならないとの一文が明記されている。日本協会は日産スタジアムや、味の素スタジアムなどを代替会場に検討しているが、決定していない。間に合わなければ、ワールドラグビーが別の開催国を検討する権利が発生することになる。

 大会組織委員会の嶋津事務総長は「我々は夜も寝ないで準備している。政府に対しても支援を求めている。開催を違う場所でという必要はない」と言い切った。今月末にはワールドラグビーの理事会がある。早急に代替案をまとめる必要に迫られている。