札幌山の手(北海道)は広島観音を下し16強に進出した。U-18日本代表のエース栗林未和(2年)が初戦の29点を上回る30点をマーク。優勝した2011年(平23)以来4年ぶりの1大会2勝に貢献した。

 今大会で上から2番目、186センチの長身を誇るエース栗林が、2戦連続で躍動した。ドリブルで切れ込んでも、ゴール下で反転しても、シュートのボールは確実にリングを捉えた。第3クオーター(Q)まで最初の得点を必ず決め、チームを勢いづけた。トータルでも前日23日の初戦を1点上回る30点。「もっと取ってもおかしくなかった」。ヒロインは貪欲に言った。

 期待のルーキーとして臨んだ昨年のこの大会は初戦2分37秒、2戦目は12分29秒の出場に終わった。2試合で得点はわずか2点。6本のシュートを放ち、1度しか決められなかった。昨年からU-18日本代表に選出されているが、チームでの出番は限られた。上島正光コーチ(71)は「全然ダメだった」と厳しく振り返る。スピードもパワーも、向上すべき課題だった。

 初戦敗退した今夏の総体、今秋の2度のU-18日本代表合宿を経て、力強さを身につけた。今大会は初戦が36分42秒、2戦目が35分24秒と、合計ではチーム1、長くプレーする。神田英基コーチ(42)は「次もエースに期待したい」と、さらなる奮起を促す。

 今日25日の3回戦は、総体4強の昭和学院(千葉)が相手。9月には同チームの選手中心で構成された千葉選抜と練習試合で対戦。2連敗だったが接戦だった。U-18ではチームメートの赤穂ひまわり(2年)にも、負けられない。「(赤穂が)起点になるのでケアしたい。まずは自分がディフェンスでもオフェンスでも走り回って勝ちます」。24日夜はクリスマスケーキを食べた。元気とパワーを蓄え、コートに立つ。【中島洋尚】