柔道男子100キロ超級で2003年世界選手権王者の棟田康幸(35=警視庁)が現役を引退することが12日、関係者の話で分かった。今後は所属先で後進の指導に当たるという。

 愛媛県出身の棟田は中学から柔道私塾の講道学舎で鍛えられた。東京・世田谷学園高で頭角を現し、明大へ進学。身長170センチと小柄だったが、井上康生や鈴木桂治と並んで男子重量級の中心選手として活躍した。07年世界選手権では無差別級を制した。

 だが五輪代表経験はなく、史上最多となる15度の出場を果たした全日本選手権では準優勝3度と、頂点に立つことはできなかった。