日本ラグビー協会は30日、都内で来季以降のトップリーグ(TL)についての報道陣向け説明会を開催した。

 来季は今季の順位をもとに全16チームが8チームずつの2リーグに分かれて、総当たり戦を行う。別リーグの6チームとも交流戦を行い、計13試合を戦う。その後、両リーグの上位1位と2位の計4チームによる決勝トーナメントが日本選手権を兼ねた形で行われ、優勝チームがTLと日本選手権の両タイトルを獲得する。両リーグの下位チームの総合順位決定トーナメントも行う。

 これらの対応は、19年W杯日本大会に向けて、代表の柱となるスーパーラグビーの日本チーム「サンウルブズ」の準備期間と選手の休養を確保することが狙い。昨年参戦したサンウルブズ、日本代表、TLを掛け持ちするトッププレーヤーは1年間フル稼働し、年間試合数が増えてオーバーワークが問題となった。来季は今季2週間余りだったサンウルブズの準備期間を5週間確保する。TLは今年8月18日に開幕し、18年1月14日には国内日程を終了する予定。

 日本選手権の大学チームの出場枠も撤廃する。日本選手権は1963年の第1回大会から社会人と大学の王者が一発勝負で争うシステムだったが、両者の実力差が広がったことで97年度の第35回大会以降は複数チームによるトーナメント方式に移行。今季は帝京大が出場した。

 トップリーグ委員会の太田治委員長は「全チームと(日本代表の)ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチらと協議して、トップリーグからサンウルブズに選手を輩出するという観点からこういった形になった。19年W杯に向けての代表強化のためです」と理解を求めた。