男子100メートル平泳ぎB決勝(予選9~16位)で、12年ロンドン五輪競泳男子200メートル平泳ぎ銅メダルの立石諒(27=ミキハウス)は1分1秒97の6位に終わった。予選後、今大会が集大成になる考えを明かし「(試合は)最後です」と話していた。

 B決勝前の場内には、銅メダルに輝いたロンドン五輪男子200メートル平泳ぎ決勝の映像が流れた。惜別ムードが漂う中、立石は懸命に腕をかいた。6位。手を振り、自ら拍手をして、場内の歓声に応えた。「(北島)康介さんに『日本の平泳ぎを引っ張れ』と言われたが、引っ張る間もなく、後輩たちが育ってくれた。僕の役目は終わった」とあらためて、競技人生に区切りをつける考えを示した。

 14年に手術した右肘のケガは完治していない。古傷をかばうあまり、左肩、左膝も痛めた。かつての泳ぎはなかなか戻ってこなかった。残りは最終日の16日の200メートル平泳ぎ。銅メダルを獲得した得意種目だ。「タイム、順位は気にせず、最後にタッチするまで、気持ちを込めて、一生懸命に泳ぎたい」。悔いなくプールを去る決意は強い。