2020年東京五輪の自転車ロードレースでコース変更を要望している国際自転車連合(UCI)が山梨県の山中湖周辺を通過して富士スピードウェイ(静岡県小山町)にゴールするコースを候補として視察したことが2日、関係者への取材で分かった。

 大会組織委員会は年内に新コースを決める方針で、組織委関係者は「UCI本部に持ち帰ってこれから調整に入るが、山梨県ルートは有力候補として考えている」と述べた。

 スタートは武蔵野の森総合スポーツ施設(東京都調布市)付近とする片道コース。来日したUCIの担当者らは組織委が示したコース案を道路状況も含め、同日まで2日間の日程でチェックした。UCIが求める選手の実力差が出やすい起伏があり、景色の美しさなどでも日本の魅力を発信できるとしている。

 ロードレースは皇居外苑を発着点とする計画が15年12月の国際オリンピック委員会(IOC)理事会で承認されたが、UCIがテレビ映りや景観を重視し、富士山を背景に走るコースを求めた。