今日16日から宮崎市の木崎浜海岸で開催されるサーフィンの日本ジュニア選手権。25回目を迎える今回は昨年までと少し違う。サブ大会名に「JOCジュニアオリンピックカップ」が入った。昨年11月に日本オリンピック委員会(JOC)に正式加盟。他の競技同様に「スポーツ団体」として認められた証しが、この大会名なのだ。

 プロもアマも出場する国内で唯一のジュニア大会。「18歳以下の真の日本一」を決める大会だ。さらに、今回は9月に同じ宮崎で行われる世界ジュニア選手権の代表選考対象試合も兼ねる。10代後半から世界で活躍する選手も多いサーフィンだけに、世界ジュニアは3年後の「前哨戦」。東京五輪を目指す選手が、大会出場を狙うのは当然だ。

 もっとも、代表選考は簡単ではない。派遣する日本サーフィン連盟(NSA)がNSAポイントなどをもとに派遣するが、多くのトッププロはワールドサーフリーグ(WSL)の下部ツアーを回っていて対象外。プロ選手については「過去の成績及び全体的な判断で選考する」としている。五輪代表選考には、より明確な基準が必要になる。

 5月の一宮千葉オープンで優勝した川合美乃里(16)は大会開幕を翌日に控えた練習後「世界ジュニアには出たい。そのために、まずここ(日本ジュニア)で勝たないと」と、代表入りが簡単ではないことを口にした。「来年以降の代表選考方法は再考したい」と日本サーフィン連盟の井本公文副理事長。本当の五輪競技になるために、まだまだ課題は多い。【荻島弘一】