卓球女子世界ランキング7位の石川佳純(24=全農)が、3年後に迫った東京五輪へ、原点回帰を図った。14日、羽田空港からワールドツアー、ブルガリア・オープンへ出発。海外ツアーの連戦が続く卓球では珍しく、先月のオーストラリア・オープンから1カ月の期間があいた。その間は国内外で合宿し、休みもなく、卓球漬けの日々を送ってきた。

 時には真夏の炎天下の中、約7キロ、ランニングすることもあった。卓球の場合、体育館内で走ることが多いだけに「炎天下の中は中学生の時以来かも。何か初心に戻れました」と振り返る。厳しく自らを追い込んで、体力づくりに励んだのは、もちろん、東京五輪を見据えたものだった。

 長期的な強化の一貫で、秋からは世界最高峰の中国スーパーリーグへの挑戦も決めている。昨年リオ五輪の団体の2大会連続メダルから1年。「まだ1年という感じ。もっと昔に感じる」。常に今を充実させているから、過去を振り返ることはない。東京五輪まで、貪欲に挑戦を続ける。