男子60キロ級の高藤直寿(パーク24)が3大会ぶり2度目の優勝を果たした。女子48キロ級で初出場の渡名喜風南(帝京大)も金メダルを獲得し、同級の近藤亜美(三井住友海上)は銅メダルだった。

 リオデジャネイロ五輪銅メダルの高藤は準決勝でパベル・ペトリコフ(チェコ)を下し、決勝はオルカン・サファロフ(アゼルバイジャン)に大内刈りで一本勝ちした。

 渡名喜は準決勝でリオ五輪3位のオトゴンツェツェグ・ガルバドラフ(カザフスタン)を延長で倒し、決勝はムンフバット・ウランツェツェグ(モンゴル)に優勢勝ちした。

 リオ五輪銅メダルの近藤は準決勝でムンフバットに屈し、3位決定戦を制した。男子60キロ級の永山竜樹(東海大)は3回戦で14年大会覇者ボルドバータル・ガンバト(モンゴル)に敗れた。

 ▽高藤直寿の話 今日は組み合わせから運が良かった。あの組み合わせならば勝って当たり前。まだ永山選手に勝っていないので、勝ってから喜びたい。

 ▽渡名喜風南の話 すごくうれしい。今まで優勝しても泣くことはなかったが、今日は涙が出た。初出場でも周りが見えていた。世界チャンピオンになったが、勝っておごらず、常に挑戦者の気持ちでやりたい。

 ▽近藤亜美の話 自分としては金を狙っていた。悔しい。3位決定戦は気持ちを引きずっていたが、最低限の結果は取れた。五輪も悔しかったが、今回は五輪よりも悔しい。

 ▽井上康生・男子日本代表監督の話 高藤はリオ五輪を経て、小さくなっていた柔道を見直し、立って勝負ができるようになった。永山とは経験値の違いがあった。いい形でスタートダッシュを切り、日本柔道にいい流れを作ってくれた。

 ▽増地克之・女子日本代表監督の話 渡名喜は初出場の気負いもなく、初戦から力を出し切った。近藤は紙一重の負けだった。2人の勝負はまだまだこれから。必ず金メダルを取ると考えていた階級で取れて、ほっとしている。