リオ五輪男子60キロ級銅メダルの高藤直寿(24=パーク24)が3大会ぶり2度目の金メダルを獲得した。

 3位に終わり、悔し涙に暮れたリオ五輪から1年。高藤は「僕が一番強いことを証明する」との言葉通り、優勝を果たした。

 初戦の2回戦から堂々とした闘いぶり。逃げるモロッコ選手を素早く捕まえ、得意の小内刈りと寝技で確実に仕留めた。ペトリコフ(チェコ)との準決勝では、ともえ投げで技ありを奪って勝利。決勝はサファロフ(アゼルバイジャン)に大内刈りで一本勝ちした。

 失意のリオ五輪後は東海大の後輩で同級代表の永山が台頭。刺激を受け、自身の成長につなげた。派手さともろさが同居する以前の姿は消え、世界の大舞台に再びやってきた。「今日は組み合わせから運が良かった。あの組み合わせならば勝って当たり前。まだ永山選手に勝っていないので、勝ってから喜びたい」。世界の頂点を奪還してもなお、どん欲に言った。