柔道のグランドスラム(GS)東京大会が12月2、3日に東京体育館で行われる。世界選手権男子60キロ級金メダルの高藤直寿(24=パーク24)が30日、東京・講道館での強化合宿に参加した。

 今年の世界選手権覇者が優勝すれば、来年の世界選手権代表に内定する。サーキットトレーニングや乱取りなどで調整した高藤は「これまでのGS東京とは違う。内定があることで、(例年の世界選手権最終選考の)選抜(体重別選手権)をやるような緊張がある。世界一強いことを証明したい」と気合十分。言葉通り、自信に満ちた表情と落ち着き方だった。

 昨年のGS東京、今年4月の選抜体重別選手権では東海大の後輩、永山竜樹(21)に2連敗を喫した。「永山選手にはこれまで自分の柔道をさせてもらっていない。自分の柔道を貫いて、直接倒して優勝したい」。

 世界選手権男子66キロ級金メダルの阿部一二三(20=日体大)も来年の同選手権の内定を狙う。「研究されている中でも一本を取る。落ち着いた柔道をして、絶対に(内定を)取る」と力を込めた。

 男子代表の井上康生監督(39)は20年東京五輪に向けてGS東京が「より一層、重要な大会になる」と強調し「国内争いの位置づけでもあり、1人1人の選手がその思いをどう出せるかが勝負の分かれ道になるかと思う。競争は既に始まっている」と話した。