トヨタ自動車が神戸製鋼に39-33で勝って10勝3敗とし、レッド・カンファレンス(紅組)2位で各組上位2チームの4強による決勝トーナメント進出を決めた。日本選手権を兼ねる決勝トーナメントは準決勝が来年1月6日に、大阪市のヤンマースタジアム長居でサントリー-ヤマハ発動機、パナソニック-トヨタ自動車で行われる。

 1点を追う試合終了間際、執念のトライで長年のライバルである神戸製鋼を打ち破った。トヨタ自動車は自力でベスト4最後の1枠に入った。

 一時は21点リードを奪ったが、主将の姫野と北川をシンビン(一時退場)で相次いで欠き、後半26分には逆転を許した。それでもチームは下を向くことなく、40分にラックから最後はクロニエが再逆転となるトライ。姫野は「キャプテンがペナルティーでグラウンドにいなかったのは一番の反省。苦しい時間帯だったが、ここで踏ん張るんだという気持ちをみんなが持っていた」と仲間に感謝した。

 今シーズンは南アフリカ代表をW杯制覇に導いた世界的な名将、ホワイト監督が就任した。リーグ優勝はラグビー好きの豊田章男社長と交わした約束でもある。夢への1歩を進めた監督は「ここからまた新しいトーナメント。また違う大会が始まったという認識でいきたい」と意気込んだ。

 ◆今季のラグビー日本選手権 第1回大会から続いていた「トップリーグ(TL)対大学」の枠組みを撤廃し、TL全16チームを白組と紅組の2組に分けて、リーグ戦7試合と交流戦6試合の計13試合を実施。両組の上位2チームによる決勝トーナメントが日本選手権を兼ねた形で行われ、TL王者が日本選手権王者となる。他のチームは順位決定トーナメントに回る。