茨城の名門・茗渓学園が、伝統のランニングラグビーで初戦を突破した。

 前半8分にラックから先制トライを許すも、同27分にSO堀尾のパントキックを、WTB加藤が抑えてトライ。堀尾と加藤の高校日本代表候補コンビの華麗なプレーで、観衆を沸かせた。

 前半ロスタイムには右展開から、7人制ユース日本代表の2年生FB植村が右中間に飛び込んで勝ち越し。飛ばしパスを交えた芸術的な展開力は、健在だった。

 FW陣も実力を発揮し、後半3分にはプロップ牧が持ち出してトライ。その後、松山聖陵に1トライを返された直後のキックオフで敵陣深くに攻め込むと、再びBKの展開力でCTB大芦がダメ押しトライを挙げた。

 指揮者のように巧みにBKを操ったSO堀尾は早大に進学予定。トンガ人留学生を擁する次戦30日の日本航空石川戦に向け「僕たちがハンドリングエラーをして、相手にボールを渡してしまうようだと体力が消耗する。無駄なミスをなくすことが大事になってくると思います。チームとしてベスト4には入りたいです」。

 同校OBの高橋監督も「うちはランニングラグビーが原点。走りまくって(相手を)人数不足にさせてトライを奪う。テンポアップしてFWとBKがコラボすれば、トンガ人がいる(日本航空)石川にも勝機は出てくるでしょう」と語った。