平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)個人ノーマルヒル銀メダリストで、W杯個人総合首位の渡部暁斗(29=北野建設)が5位で終えた。前半飛躍は130・5メートルを飛び、142・3点の1位。2位に20秒差をつけトップでスタートした後半距離(10キロ)は中盤まで首位を守ったが、6キロ付近で後方の集団に吸収された。一時は8位まで順位を落としながら、終盤追い上げを見せたがメダルには届かなかった。

 平昌五輪直前に肋骨(ろっこつ)を折り、平昌入り後3日間ほど練習ができなかった。それでも「骨の1本、2本くれてやる」という気持ちで臨み、個人ノーマルヒルで2大会連続の銀メダルに輝いた。骨折が完治しないままW杯終盤戦への出場を決断。「試合はくるもの。手を抜かず懸命に戦っていくしかない」と覚悟を固め、複合の日本勢では荻原健司(92-93年シーズンから3連覇)以来となる、W杯総合個人王者へ狙いを定めた。

 平昌五輪に出場した永井秀昭(34=岐阜日野自動車)は18位、渡部善斗(26=北野建設)は19位、山元豪(23=ダイチ)は25位。渡部剛弘(24=ガリウム)は26位、加藤大平(33=サッポロノルディックク)は34位だった。

 次戦は10日にノルウェーのオスロで行われる。