平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)スノーボード女子パラレル大回転5位の竹内智香(34=広島ガス)が29日、地元・旭川市内で後援会の報告会に出席した。現役続行の明言は避けたが「競技経験を生かしてやりたいことをかなえていきたい」と思いを語り“スノボ伝道師”としての興味を示した。

 「興味がある事がたくさんある」。その1つが普及活動だ。この日の報告会前には旭岳でワークショップを行った。小学生から50代まで幅広い世代のボーダーと交流。「教えることより、スノーボードがこんなに楽しいと伝える方が自分には向いている」と再確認したようだ。日本ではまだまだマイナー競技。教室はシーズンオフに1回行う程度だが「将来的には増やしたい」と、第一人者として底辺拡大をしたいという強い思いがある。

 報告会では感情が高ぶった。約160人を前に「苦しんだシーズン」と振り返ると、涙があふれた。ソチ五輪で銀メダルを獲得、今回は頂点を目指したが遠かった。五輪前は引退に気持ちが傾いていたが、周囲からの温かい声援に「今は毎日、自分の気持ちがめまぐるしく変わる」。熟考を重ねた上で、進退に結論を出す。【西塚祐司】