静岡市初のプロバスケットボールBリーグ入りを目指す、静岡エスアカデミア・スポーツクラブの初代メンバーが発表された。9日、チームは4人の選手とともに静岡市役所を訪れ、田辺信宏市長を表敬訪問した。Bリーグのレジェンド、47歳の折茂武彦(北海道)と同い年の江島猛(47)が、7年ぶりに現役復帰を果たした。また静岡産大を初の全日本大学選手権出場に導いた東祐太(22)など、8人の加入が発表された。

 静岡市役所にBリーグを目指す選手たちが集まった。県旗にも使われているオレンジ色を基調にしたユニホームに身を包んだ選手4人が、市長を表敬訪問した。田辺市長から「地元に、おらが町のチームができることで、市民の心を1つにする、うれしい効果がある。道なき道を歩まれる皆さんを、官民連携で支えていきたい」と歓迎した。

 47歳の江島が選手兼コーチとして現役に復帰する。昨年は国体成年男子のコーチを務めた。新チームの選手選考を担当する木宮敬信氏(48=常葉大浜松監督)とは国体の監督とコーチの間柄だった。木宮氏から「若手のために、もうひと汗かいてくれないか」と打診され、7年ぶりの現役復帰を決めた。江島は「みんなと年齢が倍くらい離れていますが、指導者としての経験を生かし、チームに活力を与えたい」と意気込んだ。

 江島は筑波大卒業後の93年、Bリーグのレジェンド折茂と同期でトヨタ自動車に入社した。9年間プレーし、その後静岡に生活拠点を移した。09年には選手として国体3位入賞に貢献し、指導者としても静岡バスケットボール界に貢献してきた。「折茂ほどの選手ではありませんが、守りで頑張り、若手にパスをつないでいきたい。また迷っていればアドバイスします」と大黒柱を担う。

 さらに昨年、静岡産大を初の全日本大学選手権に導いた東は富士宮市出身だ。高校は浜松学院で全国総体を経験している。教員の道を目指しながらの挑戦だが「リバウンドなど体を張ったプレーでチームに貢献したい」とBリーグを目指すチームのため、持てる力を発揮する。【大野祥一】