第21シードで世界ランキング19位の錦織圭(28=日清食品)が3回戦に進出した。2回戦で元同6位の難敵ガエル・モンフィス(31=フランス)と対戦したが、第2セット途中で相手が負傷のためリタイアした。

立ち上がりの第1ゲームに2本のウイナーを決めてブレークし、好調のストロークとミスの少ない試合運びで優位に進め、第7ゲームも巧みなロブを決めるなどでブレークして第1セットを6-2で先取した。

 第2セットに入るとモンフィスに勢いが出始め、第2ゲームをブレークされたが、ポイント先行を許した第6ゲームを7度のジュースの末にキープ。続く第7ゲームをブレークバックした。

 このゲームで錦織の至近距離からのフォアの強烈なショットが、モンフィスのフォアで構えたボレーをはじき飛ばした。モンフィスはこのプレーで右手首を痛め、テーピングして試合を続行したが、明らかに動きに勢いがなくなり、錦織が4ゲーム連取して5-4となった第9ゲーム終了後にリタイアした。

錦織は「いい戦いをしてきたライバルなのでとても残念」と、自身もケガで離脱していただけに相手を思いやった。試合については「出来が良かったのでポジティブにとらえている。前哨戦は良くなかったが、1回戦、2回戦といい試合ができているので自信がついてきている」と手応えを感じている様子だ。

3回戦では同13位のディエゴ・シュウォーツマン(26=アルゼンチン)と対戦。対戦成績は錦織の2勝だが「タフな試合になる」と気を引き締めた。