20歳の新星、綿貫陽介がツアー本戦初勝利を挙げた。

20歳の新星が大きな勝ち星を挙げた。世界273位の綿貫が、同44位のハーセ(オランダ)にフルセット勝ち。「僕の方が勝ちたい気持ちが強かった」。過去に破った選手の最高位で、自身最大の金星を挙げた。

第1セット3-0とリードしながら、タイブレークで落とした。そこで集中力を切らさなかった。「自分の(得意な)緩いペースにつきあってくれた」。すでに予選2試合を戦いコートにも慣れていた。対戦相手が、綿貫の情報が少なかったことも有利に働いた。

ただ大きな喜びはない。「周りを見れば強い選手ばかり。不安になる」。同年代で21歳のA・ズベレフ(ドイツ)は5位にいる。以前に「遅れた感が強い」と話していた。計画では今年、ツアー本戦である程度、活躍しているはずだった。

今大会も3年連続で予選の推薦出場枠を主催者からもらった。過去2年は初戦負け。前日には「もう負けるわけにはいかない」と話していた。9月の国別対抗戦デビス杯で代表デビューを果たした日本期待の星に、火が付いた。