イタリアオリンピック委員会と埼玉県所沢市、早大は10月31日、東京・港区のイタリア大使館で2020年東京五輪の事前トレーニングキャンプに関する契約を締結した。

五輪開幕直前の7月10日から8月4日まで、陸上や競泳、フェンシングなどのイタリア代表選手・スタッフら約200人が、早大の所沢キャンパスを拠点にトレーニングキャンプを行う。

期間中、早大は陸上競技場や競泳のアクアアリーナなどの施設を貸与し、隣接地に107人収容の宿泊施設も新設する予定。所沢市は成田空港から早大、早大から選手村などへの選手団の移動や荷物の輸送などを担う。イタリア・オリンピック委員会のアレッサンドラ・センシーニ副会長は「水泳と陸上とフェンシングが同じ場所でトレーニングができて、宿舎もあるという環境が決め手になった」と明かした。

一方、イタリア代表選手らは期間中に交流イベントに参加したり、可能な期間に学生に練習を公開する予定で、早大の鎌田薫総長は「施設という有形のレガシーだけではなく、学生たちが選手たちと触れ合うことで記憶のレガシーも構築できる」と満足げ。

締結式に出席した現役早大生で競泳男子200メートル平泳ぎの世界記録保持者の渡辺一平は「金メダルを目標にイタリア選手と切磋琢磨(せっさたくま)して盛り上げたい」と話した。