世界ランク日本人最高3位の張本智和(15=エリートアカデミー)が、20年東京五輪へ弾みをつける。この日の開会式では14歳で史上最年少優勝した前回大会男子シングルス王者として選手宣誓し、会見では「東京五輪を自分が引っ張っていく」と決意表明。長崎美柚(みゆ、16)と組んだ混合ダブルス初戦は3-0のストレート勝ちを収めるなど、今大会は3種目に出場予定で3冠へ好発進した。

 

15歳とは思えない堂々とした振る舞いだった。前回大会シングルス優勝者として、伊藤美誠と臨んだ会見。張本は「東京五輪を自分が引っ張っていくことを示したい。そのための大事な大会になる」と胸を張った。この日は1試合のみの出場。東京五輪から採用となる混合ダブルスで、高1の長崎と組んで3-0のストレートで初戦を難なく突破した。

「完璧でした。(長崎とは)一番やりやすい。僕が打ち終わったら、スムーズに入ってきてくれるので連係はとてもいい」。真剣に話す張本の隣で、年上の長崎は「小さい頃から知り合いなんで。先輩だと思われていない。ため口ですよ」と笑った。

年末年始、張本は故郷宮城に帰省した。今大会にも出場する小4の妹美和(10)と、初めて真剣勝負したという。「1ゲームとられました。3-1。自分が4年生の時より強い。今までは遊びで勝てたけど、もう無理です」と明かした。

現在世界ランク3位。「妹に存在感を見せないといけない。1年後も世界ランクは日本人トップでいれるように成長したい」。2連覇が懸かる男子シングルスを含む3種目に出場予定。五輪を見据えた戦いが、始まった。【益子浩一】