世界4位の大坂なおみ(21=日清食品)が、28日発表予定の最新世界ランキングで3位以上になることが確定した。伊達公子、錦織圭と並んでいた4位の日本選手最高位を更新する快挙となった。同7位のエリナ・スビトリナ(ウクライナ)に6-4、6-1のストレートで完勝し、日本女子の全豪シングルスとしては94年伊達公子以来25年ぶりのベスト4進出を決めた。

第1セットから接戦が続いた。中盤からはブレーク合戦にもなり、ミスをした大坂が絶叫する場面もあったが、最終的にはパワーで押し切り、6-4と先制。第1セットを取れば61連勝中だけに、勢いづく。相手がメディカルタイムアウトを取るなど、調子を落とした影響もあり、第2セットは圧倒。ストレートで完勝した。

試合後のインタビューでは「彼女のケガは残念。迷わず自分のテニスをすることだけを考えた」と負傷した相手をねぎらいながら言った。猛暑の中の試合。最後は「今暑いからロッカールームに帰らせて」とジョークをまじえて会場を沸かせた。

大坂は、過去2勝3敗と苦手とするスビトリナに対し、攻守のメリハリをつけ勝利に導いた。スビトリナは、カウンターとミスのないプレーが武器。これまでは、打ってはカウンターで返球され、粘られ、自滅していた。

しかし、今大会の3、4回戦で、第1セットを落としてから逆転勝ちを見せるなど「前の試合から多くのことを学んだ」。スビトリナは、大坂が初めて4大大会本戦に出場した16年全豪2回戦で対戦し、勝った彼女自身にとって記念すべき選手だった。「タフな選手だが、ここでは勝っている。この大会は、いつもいい思い出」。

伊達公子が最初に4位になったのが95年11月。約20年後の15年2月に錦織圭が続いた。しかし、この2人が、その後、何度挑戦しても破れなかったトップ3の壁を、大坂は軽々と越えた。12年10月15日に1016位で世界ランキングに初登場。100位の壁を破ったのが16年4月4日で95位。そして早くも、5カ月後の9月26日には47位とトップ50入りを果たした。全米に優勝した直後の18年9月10日に、トップ10入りでいきなり7位に躍進した。そして、そこからわずか半年でトップ3までたどり着いた。

試合後のテレビインタビューでは「おじいちゃん、誕生日おめでとう」と祖父、大坂鉄夫さんの74歳の誕生日を祝福。次戦はプリスコバと対戦する。祖父に最高の誕生日プレゼントも贈れた大坂は乗りに乗っている。

 

◆WOWOW放送 全豪オープン。1月14~27日。連日生中継。WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信。