世界7位の錦織圭(29=日清食品)が、接戦の末に今季2敗目を喫した。4大大会3度の優勝を誇り、元世界3位で同68位のスタン・バブリンカ(スイス)に2-6、6-4、4-6のフルセットで敗れ、今季2度目の決勝進出はならなかった。次戦は、25日開幕のドバイ選手権(UAE)に出場予定だ。

   ◇   ◇   ◇

錦織が最後で力尽きた。お互いにサービスゲームをキープして迎えた最終セット第10ゲーム。甘い第2サーブを相手に狙われ、4大大会3勝を誇る相手のパワーに今季2敗目だ。「チャンスがあった分、悔しい」とくちびるをかんだ。

錦織は、第1セット、バブリンカの速い展開に押され4ゲームを連取された。「相手の好きな打点やコースに打ってしまい、うまくプレーできなかった」。そこで相手に「戦える」と思わせたことが、最終セットで復活させる原因ともなった。

昨年から積極的に取り入れたネットプレーも、相手のパスの餌食となり、ほとんどポイントにつながらなかった。「相手がうまかったとしか言いようがない」。生粋のネットプレーヤーではないだけに、最初のボレーを打った後の動きが課題となった。

それでも、今大会のベスト4で、今日発表予定の世界ランクで6位になる。15年4月にマークした自己最高の4位も目の前に迫ってきた。「調子はいいので、このままいきたい」。4月のクレー(土)シーズン開幕前までに残り3大会。そのうち、2大会が4大大会に次ぐマスターズ大会で、そこでの上位進出がカギとなる。