柔道男子100キロ超級で20年東京五輪(オリンピック)代表を目指す小川雄勢(22)が26日、東京・日本武道館で行われた明大の卒業式に出席した。

「武道の聖地」で門出の日を迎え「日本武道館で何回も試合したことが一番の思い出。柔道を通じて、人間としても成長出来た4年間だった」と振り返った。

初選出された昨夏の世界選手権以降、反則負けなどの不完全燃焼が続く。2月のグランドスラム(GS)デュッセルドルフ大会は5位に沈み、今月のGSエカテリンブルク大会は2回戦敗退と結果が出ていない。

4月から強豪のパーク24に進み、19年世界選手権代表選考を兼ねる選抜体重別選手権(4月6~7日、福岡国際センター)と全日本選手権(同29日、日本武道館)を控える。東京五輪を見据える上で重要な2連戦となり「相手の対策をしっかりした上で自分の柔道を出す。世界で勝つためにはただ勝つだけではなく、自分の強みを出して試合したい」と意気込んだ。

東京五輪の代表権を勝ち取るためには、目の前の1試合に集中して「1歩1歩前に進む」と言い、この日のネクタイの柄がたまたま「亀」で、その言葉を表しているようだった。

父で92年バルセロナ五輪95キロ超級銀メダルの直也氏(50)は、長男の今後の柔道人生に関して「僕との比較、2世とかの枠ではなく、彼にしか出来ない柔道選手になってもらいたい」とさらなる成長を期待した。