瀬戸大也(24=ANA)は、バタフライの泳ぎが変わったように感じる。これまではテンポを上げてガツガツ進んでいたが、今回は跳ねるような動きに変わった。体が浮いている感じ。明らかにワンストロークで進む距離が伸びてストローク数も減った。

日本選手権でいえば、50メートルごとのストローク数が昨年は20、22、22、24で1分55秒37、今年は19、20、21、23で1分54秒44。合計で5ストロークも少ない。泳ぎが大きく見えるし、強弱やメリハリがあってスピード感がある。

最初の50メートルでタッチを合わせにいったことなどで前半は54秒73になったのだろう。ただラスト50メートルを29秒86で戻ってきている。最後の50メートルを29秒台で泳ぐことは、1分53秒台を出すための課題でもあった。これまではテンポでスピードを上げるから最後はきつそうで1分52秒台は厳しいかなと思っていたが、この泳ぎならそれも見えてくるだろう。(日刊スポーツ評論家 高橋繁浩)