世界7位の錦織圭(29=日清食品)が、てこずったものの初戦の2回戦を突破した。

予選勝者で同109位のウーゴ・デリエン(ボリビア)に7-5、7-5のストレート勝ち。3回戦では同34位のバブリンカ(スイス)-同26位のペジャ(アルゼンチン)との勝者と対戦する。

第1セットの滑り出しで、早々と相手のサービスゲームを破り、一気に5-1とたたみかけた。ほぼ完璧なスタートで、全く危なげないプレー。5-1で2本、5-3で3本のセットポイントを握ったが、明らかに集中力が落ちた。

受け身に回ったことで、相手が目を覚ました。予選を勝ち上がったクレー専門家。ランク下とはいえ、失うものはないと向かってくる勢いは怖さがある。

それでも、プレーの質の高さと地力は、間違いなく錦織の方が上。5オールから8度目のブレークポイントをものにし、ようやく振り切った。

2時間を超える熱戦を終えた錦織は「すごくタフな試合だった。リードした後、ミスもあり、彼のプレーも良かったので、なかなかリターンを返せなかった。あきらめずにプレーした。次からどんどん調子を上げていければ。少しずつレベルを上げたい。自分から攻めていければチャンスはある」と話した。

昨年、錦織のこの大会は、右手首のケガから復帰途上で、世界ランクは20位でノーシード。初戦でいきなりジョコビッチ(セルビア)と対戦する不運で1回戦で敗れた。今年は、勝てば勝つだけポイントが上積みされるボーナスステージ。しっかりと勝ち上がり、上位進出を目指す。