【バーゼル(スイス)=松熊洋介】快進撃はまだ続く。世界ランキング13位の保木卓朗(24)小林優吾(24=トナミ運輸)組が同3位で昨年覇者の李俊慧、劉雨辰(中国)組を21-19、21-13の2-0で破り、決勝に進出した。

中国ペアへの声援がほとんどの中、大きな声を出して立ち向かう2人のプレーに、会場は徐々に拍手を送るようになった。保木は「一般的な見方をしたら中国ペアの方が有利じゃないかという人が多いと思うが、そういったものは気持ちの面でしかはね返せないと思っていたので、序盤から声を出して自分たちの攻撃スタイルを出していった。そうしたら相手も引いていってくれた」と興奮気味に話した。

準決勝でトナミ運輸の先輩であるソノカムペアを破った実力は本物だった。第1ゲームから強打の相手にひるむことなく、真っ向から勝負。チャンスになれば積極的にスマッシュを打ち込んだ。第2ゲームも持ち前の高い打点からの強打がさえリードを守り切った。小林は「相手を引かせたあとに、今までなら自分たちのミスで負けていたけど、粘れたので、相手がミスしてくれた」と勝因を語った。

25日の決勝は同2位で、13年、15年の世界選手権王者であるアーサン、セティアワン(インドネシア)組。保木は「単純に自分たちがベストな状態で楽しみたいだけでここまで来た。結構気持ちいい感じでできているので決勝も同じようにいけたらいい」と意気込みを語った。

準決勝勝利後、2人は「今まではメダルが目標だった。これからはメダルの色にこだわりたい」と言っていた。もちろん金色のメダルを取りに行く。