NBAの注目ルーキーが開幕スタメンの座を大きく引き寄せた。ウィザーズの八村塁(21)がアウェーのセブンティシクサーズ戦に先発して約24分プレーし8得点、3リバウンドだった。これでプレシーズンマッチ全日程を終え、4試合に先発するなど主力として活躍。ブルックス監督は23日(日本時間24日)の開幕戦で八村を先発起用することを示唆した。グリズリーズの渡辺はサンダー戦に出場。8分間で8得点を挙げた。

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八村の開幕スタメンが濃厚となった。ウィザーズのブルックス監督は試合前、開幕戦での八村の先発起用について聞かれ「決定とは言えないが、そういうことになるだろう」と答えた。休養日として出番がなかった1試合をのぞくと、プレシーズンマッチ4試合全てで先発起用され、計41得点、26リバウンドをマーク。ブルックス監督は「彼はこれまでも先発だった。選択肢もそれほどあるわけではないし、今のところ彼が先発としての立場を勝ち取っている」と評価した。

プレシーズンマッチ最終戦となったセブンティシクサーズ戦で八村は約24分間プレー。昨季、プレーオフに進出したチーム相手にノーマークの3点シュートを確実に2本決めるなど8得点、3リバウンドで勝利に貢献した。「オフェンスでみんなリズムに乗れていて、最初から最後まで勢いがあった。アウェーで、しかも優勝を狙っているチームにこういう試合ができたのはすごく大きいことでは」とうなずいた。

ディフェンスでも貢献した。身長213センチ、体重127キロと大柄なエンビードと対峙(たいじ)し、オフェンスファウルを奪う場面も。激しい接触で、試合後には「怖かった」と笑いながら振り返ったが、闘志あふれるプレーでチームを鼓舞した。指揮官は「シュートは決まる日もあれば決まらない日もある。だが塁が毎試合、どれほど懸命にプレーしているか。われわれにとって重要な選手だ」と、早くも厚い信頼感を寄せつつある。

八村は「チームとしてすごくいい状態になってきているし、いい出だしができるのでは。すごく楽しみ」と開幕戦でのデビューを心待ちにしている口ぶりだった。自分の準備はできたかとの質問には「イエス」と自信満々に答えた。