19年日本選手権を制した中部電力の松村千秋(27)が肉親対決を制し、2連勝を挙げた。コンサドーレで日本選手権2連覇の谷田康真(25)とのペアで出場。実兄の松村雄太(30=コンサドーレ)、義妹の吉田夕梨花(26=ロコ・ソラーレ)組を7-1で下した。兄に快勝した松村千は「試合前とかも和やかなムード。あまり緊張せずに穏やかな気持ちで臨めた」と親族同士の一戦を振り返った。

松村千の兄雄太の妻菜津季さんが平昌オリンピック(五輪)銅の吉田知那美、吉田夕の姉。4人中3人が親族という特異な対決。松村千と組む谷田にとってはコンサドーレの同僚対決でもあり「楽しくやる部分もあるけど、負けたくないという気持ちもあった。いつも以上に変な緊張感を持ってやっていた」と話した。

試合は終始、松村千、谷田組が優位に進めた。有利な後攻スタートの第1エンド(E)に2点を先取すると、続く不利な先行の第2Eで2点、第3Eで1点をそれぞれ追加。第4Eで1点を返されるも、ハーフタイム明けの第5、6Eに1点ずつ加えて、相手が負けを認めるコンシードで勝利を収めた。

大会初日の25日に続く2連勝となった谷田は「昨日は中盤のドローの精度があまりよくなく、決まらないシーンが続いた。今日は1E目から最後まで何とか続けていけた。修正したものをこの試合で出せた」と振り返る。松村千も「今の試合はすごくよかった。(次戦にむけて)あまり調子に乗らずに1試合1試合、1投1投戦っていきたい」と気を引き締めた。

一方で妹に敗れた松村雄は「スコア通りぼろぼろでした」と完敗を認め「チームメートと妹なので悔しいです」と唇をかんだ。吉田夕は「自分のピーキングも上げていきたい」と残る予選での上方修正を誓った。

◆今大会出場ペア 4人制男女日本選手権優勝チームから計5組出場。前年度優勝の藤沢(ロコ・ソラーレ)山口(SC軽井沢ク)組、同準優勝の鈴木(ロコ・ソラーレ)平田(キットCC)組のほか、強化委員会推薦枠で松村千・谷田組、吉田夕・松村雄組、吉田知(ロコ・ソラーレ)清水(コンサドーレ)組がペア結成。松村雄と松村千は実の兄妹。中部ブロック代表「軽井沢C.C.」の松村保、なぎさ夫妻は松村兄妹の両親。また、吉田夕と吉田知の実姉が松村雄の妻菜津季さん。