レバンガ北海道の選手がコートに帰ってきた。試合直前に中止となった前日14日の中地区首位・川崎との一戦は試合2時間半前にリーグが実施を決定。71-97で敗れて中断前からの連敗は4に伸びたが、28日ぶりの実戦に内海知秀監督(61)は「勝ち負けもあるが、選手たちも一生懸命やってくれた。川崎にも感謝したい」と声を振り絞った。

リーグ再開初日の前日はマーク・トラソリーニ(29)ケネディ・ミークス(25)市岡ショーン(28)の発熱が判明し中止が決定。この日の検温では3選手いずれも37度以下だったが、クラブの判断で出場を見送り、試合前に帰道させる措置を取った。

ベンチ入り枠から2人減の11人で、かつ外国籍選手は1人しかいない。前半は39-42と粘ったが、第3クオーター(Q)に一挙29失点。それでも第4Qには特別指定選手の日大3年杉本がプロ初出場初得点を決めるなど希望も見せた。現役27季目の折茂は再開を決めたリーグの判断に理解を示しながらも「バスケに集中できる状況ではない」と率直な思いを口にした。その上で「プロとして次があると思って準備していきたい」。中止になった14日と21日からの次節以降の試合は、リーグの判断を待つことになる。

<新型コロナウイルスの感染拡大とレバンガ北海道の動き>

▼2月14日 札幌市在住の50代男性の感染が判明。北海道在住者では初めて。

▼同15、16日 ホーム滋賀戦で2連敗。

▼同21日 国内で初めて、10歳未満の感染が確認。クラブはバスケットボール教室など4つのイベントの中止を発表。

▼同26日 Bリーグが28日~3月11日に予定していた試合の延期を発表。

▼同28日 北海道の鈴木直道知事が週末の外出を控えるよう呼び掛けるなどの「緊急事態宣言」を発表。期間は28日から3月19日まで。道内での感染者は計66人。

▼同29日 本拠地の札幌・北海きたえーるで働く清掃員の感染が判明。チームは緊急事態宣言を受けて、練習などのチーム活動を3月1日まで中止。

▼3月2日 個人練習を再開。

▼同6日 チーム全体練習を再開。

▼同8日 北海道内の感染者が100人を超す。

▼同11日 Bリーグが14日からのリーグ戦無観客開催を決定。NBAは12日(日本時間13日)からのリーグ中断を発表。

▼同12日 全14選手が参加した全体練習を実施も、試合前恒例のメディア公開は自粛。

▼同13日 敵地川崎戦のためにチームが現地入り。選手14人に加え、横田陽CEOと広報を含むスタッフ8人が同行。

▼同14日午前10時ごろ 試合会場に向かう前のホテルでの検温でマーク・トラソリーニ(29)が37・1度の発熱とせきの症状。ホテル待機とする。

▼同午後12時30分ごろ Bリーグ競技運営部と川崎に報告。

▼同午後4時30分ごろ 会場入り後の検温でケネディ・ミークス(25)は37・3度、市岡ショーン(28)が37・1度の発熱を確認。Bリーグ競技運営部に報告。

▼同午後6時20分ごろ Bリーグが試合会場で中止を場内アナウンス発表。

▼同15日午前 前日発熱の3選手が朝の検温で37度未満だったが、クラブ判断で試合前に帰道。

▼同午後1時30分ごろ リーグがこの日の試合実施を告知