7月からBリーグのチェアマンに就任する島田慎二氏(49)が10日、都内で就任会見を開いた。島田氏の一問一答は以下の通り。
-要請を受けたときの気持ちは
島田氏 4月頭に最初にお話をいただいたときには驚いた。難義な時にこういう話が来たなと率直に思ったが、さまざまな状況がクリアできるならお受けします、とその場で答えた。
-大変な時期に就任
島田氏 大変だからこそ、受けた方がいいのかなと。間もなく50歳。起業して25年になる。さまざまな事業をやってきたが、SARSや米国テロ、リーマン・ショックなどの局面を乗り越えてきた。千葉ジェッツも厳しい状況で引き受け、経営改善してきた。Bj、NBL、Bの3つのリーグも経験、観客増や、チーム強化などのノウハウが役に立つかと思った。
-クラブの経営環境
島田氏 厳しい。ファンも安全に観戦できるか。選手は練習もままならない状況で試合ができるか。スポンサーも本業で痛んでいるところも多々ある。すべてが厳しい状況だからこそ、リーグを通して明るいメッセージを伝えて、危機を乗り越えたい。
-経営理念
島田氏 日本社会が元気がなくなってきている状況を考えると、バスケットで元気にするというのを理念にやっていくのが1番。
-実現のためには
島田氏 厳しい経営環境の中で、1つのクラブも破綻させないということを大きなミッションにしていきたい。クラブの存続、成長なくしてリーグの発展なし。リーグの発展なくしてバスケ界の繁栄なしというくらいの思い。クラブが繁栄しない限り、事業規模を拡大していくなどできない。これまでの良かったことと、新たにやらなければいけないことを合算して、ハイブリッドで危機を乗り越え、V字回復につなげたい。
-ソフトバンク社はじめ、スポンサーからの支援について
島田氏 ソフトバンク社はじめ多くのスポンサーから手厚い支援をいただいている。それがなければ、バスケット界の発展もなかった。ただ代表が輝きを出したり、リーグが盛り上がっているのはここ1年で、報いる状況になったとはまだ言えない。
-クラブが生き残っていくためには
島田氏 チケット収入がままならない中、いかにして乗り越えていくか。例えば会場に行かなくても、バーチャルで仲間と一緒に応援できたり、アリーナグルメを自宅に配送するとか。新たな観戦スタイルをスポーツ界に先駆けてやっていきたい。