地元の大先輩ふなっしーと力を合わせ、船橋を、そしてバスケ界をさらに盛り上げていくゾウ!

バスケットボール、Bリーグのマスコット総選挙(投票4月、全結果発表5月)で3連覇を達成した千葉ジェッツのジャンボくんが、日刊スポーツの取材に応じた。あどけない表情をしたピンク色の子象は、身ぶり手ぶりに筆談を交えながら熱いトークを繰り広げた。さらにふなっしーがジャンボくんに特別メッセージを寄せた。

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いたずら好きな5歳の象はインタビューが始まると、テーブルに置いてあった記者のICレコーダーでいきなり遊び始めた。慌てて制止する専属マネジャー。仕切り直して、まずはマスコット総選挙3連覇の喜びをあらためて聞いてみた。

ジャンボくん たくさんのひとがとうひょうしてくれて1ばんになれた。すごくうれしい。

チームメートの富樫をはじめ、多くの選手やスタッフらが選挙活動に協力してくれた。総選挙の結果発表も行われたBリーグアワードの記者会見で富樫は、今回はいつになく支援を要請されたと明かし、「感謝してもらいたい」と笑った。

ジャンボくん とうひょうしてくれて、とがし、ありがとう。うれしい。かんしゃは、してないけど。

喜びつつも、なにやら素直になり切れない口ぶり。どうやら、SR渋谷のマスコットのサンディーと富樫が仲が良いことに嫉妬しているようだ。そしてSNSでジャンボくんのアカウントをフォローしてくれないことにも不満顔を浮かべる。エースからのフォロー返しをもらうため、コート内外でますます奮闘する必要がありそうだ。

今回のマスコット総選挙では、チーム関係者以外にも多方面からサポートがあった。その代表格が梨の妖精ふなっしーだ。ツイッターのフォロワー数140万を超えるインフルエンサーは、総選挙期間中に“ご近所さん”のジャンボくんへの応援ソングを歌った動画をアップするなど投票を呼びかけた。

ジャンボくん ふなっしーは、いいやつ。おもしろくて、にんきもの。

実は、ふなっしーは今年2月15日のB1公式戦で、船橋市をホームタウンとする千葉ジェッツと「1日プロ契約選手」を締結。同じ契約を結んだジャンボくんとともに、試合会場を盛り上げた。

ふなっしー ジャンボくんは、同じ船橋を応援する大事なお友達なっしー♪ 実際に会ってみてすごい頑張り屋さんだと思ったなっしー♪

その後も交友関係は続いており、マスコット同士が交流する光景がSNSにたびたびアップされている。3連覇を果たしたあとは、ジャンボくんの大物っぷりをさらに感じているようだ。

ふなっしー 偉業を達成して自信にあふれ、覇者のオーラが出てたなっしー♪ これからも船橋にとどまらず、日本中をバスケットボールで笑顔に変えていってくださいなっしー♪

コロナ禍で今季のBリーグはシーズン途中で打ち切られた。無観客試合も行われ、ジャンボくんは「みんなにあいたかった」と寂しそうに振り返る。ただ、このご時世だからこそ、ゆるキャラやマスコットは人々に元気を与える存在にもなりえる。

ふなっしー 会えないときも、いつもみんなの心に寄り添うようなメッセージを発信していきたいと思いますなっしー♪

ジャンボくんも、通常以上にSNSの更新頻度を多くし、ファンを元気づけようと頑張っている。

千葉ジェッツを人気チームに育て上げた島田会長は今月末でクラブを離れ、次期Bリーグチェアマンに就任することが決まっている。ジャンボくんは島田氏のことを「やさしいひと」と感じてきた。いなくなることは寂しいが、涙は我慢し、快く送り出すつもりだ。

マスコット総選挙3連覇を成し遂げたことで殿堂入りし、来季は「Bリーグベストマスコット」として活動する。その役目を果たし、リーグ全体を盛り上げていくことが、きっと新チェアマンのお手伝いにもなるはずだ。

だからこそ、新たな開幕の日が来ることを心から待っている。インタビューの最後、来季の目標について、こう宣言した。

ジャンボくん みんなおえがおに!

力強い決意。いつも赤いほっぺたが、ひときわ紅潮していたようにも感じられた。【奥岡幹浩】

 

◆ふなっしー 千葉県船橋市在住のご当地キャラ(船橋市非公認)。両親は普通の梨の木。職業は梨の妖精。口は悪く虚言癖があるが、案外素直な性格。