新加入のジークスター東京が、リーグ2戦目で初勝利をあげた。前日の開幕戦でトヨタ車体に敗れた東京は、昨季6位のトヨタ東日本と対戦。前半15-13で折り返すと、後半もリードを守り31-28で快勝した。

昨季国内タイトルを独占した大崎電気から日本代表の信太弘樹(31)と東長浜秀希(32)が移籍。大型補強で注目されたが、チームに初勝利をもたらしたのは「若手」だった。23歳の豊本凉太が8得点。25歳の細川智晃は両チーム最多の9得点を稼いだ。

前日のリーグデビュー戦は代表コンビで16得点、若手たちが続けなかった。豊本は「(横地)監督からは2人に相手のマークが集中した時の動きを指示されました。その通りにやった結果。ミーティング通りでした」。左右に代表の大砲を従えた171センチの小さな司令塔は笑顔で振り返った。

開幕戦でスタメンを外れた細川は、横地監督が「チームで1番」と評する身体能力を発揮。50メートル6秒を切るスピードで速攻を決め、驚異的なジャンプ力でゴールを重ねた。9本のシュートで決定率100%。「勝てたのはうれしい。でも、目標は日本一、まだ通過点です」と言い切った。

細川は3年前、日体大卒業も実業団から声がかからず、トライアウトを受けてチーム入りした。日大卒業後は消防士になるつもりだった豊本も昨年、横地監督に誘われて一員になった。そんな若手に最も必要なのが経験。「勝つことが最高の経験になる。まず1勝できてよかった」と横地監督は話していた。