バドミントン男子シングルス世界ランキング1位の桃田賢斗(25=NTT東日本)が31日、日本テレビ系列の「しゃべくり007(セブン)」に出演し、プレー中には見せない素顔を披露した。

コートの上では常に険しい表情を見せる桃田もこの日は終始、笑顔だった。司会のくりぃむしちゅー上田から初となるバラエティーに同番組を選んだ理由を聞かれ「好きでよく見ていたので」と答えた。

あまり慣れていないトークでは芸人たちの鋭い突っ込みにたじろぐ場面も。4年前に五輪出場停止になった時のことを何度も聞かれた際には、終始笑顔を見せながら、大人な対応で何とかかわした。

プライベートな質問もされたが、包み隠さず正直に答えた。「好きなタイプ」を聞かれ「寂しがり屋なので包み込んでくれる人。(芸能人なら)吉岡里帆さん」と話した。

すると吉岡本人がVTRで登場。「ほくろの位置がかわいい。(甘える男性は)いいと思います。長女なので」と印象を語り、さらに五輪会場へ桃田を見送るシチュエーションで「いってらっしゃ~い。賢斗、ケガなく帰って来てね」と演じた。

大好きな女優からのメッセージに世界王者の桃田も「めっちゃうれしい」とデレデレの表情。さらに番組後半の10球限定のマグカップチャレンジでは再び吉岡からの応援VTRにプレッシャーを感じ、まさかの失敗というバドミントン以外での精神面での“課題”を露呈した。

桃田は1月のマレーシアでの遠征中に交通事故に巻き込まれた後、休養を経て2月の代表合宿に参加したが「シャトルが二重に見える」などの症状を訴え、練習初日に離脱。診断の結果、右眼窩(がんか)底骨折が判明した。その後、5月からの代表合宿に参加する意向を示していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、中止となっていた。事故後の経過を聞かれた桃田は「ケガは完全に大丈夫。正直、手術が終わってからは五輪に間に合わせようとしていたので、延期にならなくても間に合っていた」と周囲を驚かせた。

現在、所属チームで練習を続けている桃田は、26歳の誕生日となる9月1日からの代表合宿に参加する予定。国際大会は9月まで中止が決まっており、最短での出場は10月3日からデンマークで行われる男子の国・地域別対抗戦「トマス杯」となる。日本協会の銭谷専務理事は「安全面に配慮しながら派遣する方向」と語っており、約10カ月ぶりの試合となる可能性が高い。

新たなパワーをもらった桃田は、エンジン全開で復帰戦に向かう。