B1新潟アルビレックスBBは28日、川崎(第6節=川崎市とどろきアリーナ)と対戦する。27日は中之島体育館で練習を行い、敵地へ乗り込んだ。今季、川崎から移籍したSF林翔太郎(25)が古巣との初対戦に燃えている。昨季まで3季所属し、相手の特徴は把握済み。成長した姿をかつてのホームで見せることが新潟の勝利につながる。

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意識せずにはいられない。林は古巣との初対戦に、「不思議な気分。ずっと一緒に練習し、戦ってきた選手と試合するのだから」と笑顔で語った。川崎には3季所属、2年目の18-19年には53試合、1試合平均9分53秒の出場でシックスマンとして活躍。日本代表のPG篠山竜青(32)ら先輩から実戦のメンタリティーを学んだ。だからこそ、真っ向勝負できる場を「楽しみです」と言い切る。

現在、東地区9位の新潟は前節対京都2戦目に勝利し、連敗を「3」で止めた。同3位川崎戦には今季初の連勝がかかる。林は川崎の得点源の1人、SG辻直人(31)とのマッチアップが予想される。「守備の強度を落としてはだめ。メンタルで負けない」と気を引き締めた。そして「新潟に来て、新しく覚えたプレーも多い」と、実力アップを証明する。

開幕からの全9試合にスタメン出場。1試合平均の出場時間は27分44秒で同6・6得点。相手の厳しいマークに遭いながらも要所でリングを捉えてきた。守備も精度がアップ。前節では京都の得点源、PGレイヴォンテ・ライス(28)をマークし、後半は簡単にリングに近い位置でプレーさせなかった。「ああいう選手を守れたのはいい経験」と自信をつけながら場数を踏んでいる。

「コロナ禍の前は一体感のあるいい雰囲気だった」と川崎市とどろきアリーナには思い入れがある。一方で「勝つことで、川崎のファンに成長した姿を見せたい」。敵になって乗り込むかつてのホーム。何としても白星で飾りたい。【斎藤慎一郎】