近畿選手権を制した大阪・関大一高2年の片伊勢武(16=神戸クラブ)が、72・33点で4位と好発進した。冒頭でトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功させると、連続ジャンプの3回転フリップでわずかにバランスを崩した以外は、スピン、ステップも伸びやかに踊りきった。

青の衣装で映画「海の上のピアニスト」の世界観を表現するプログラム。「全体としてまとまった演技ができたんじゃないかな。いま、ホッとしているのが一番の気持ちです」とほほえんだ。

その滑りを会場で見守っていたのは、元同門の坂本花織。「滑らかなスケーティング。見ていて引き込まれる」と幼少期から知る後輩を評する。いまは練習拠点が異なるが、片伊勢は同じく先輩となる三原舞依も含め、「毎シーズン高いレベルを維持してて、多少の調子の変化はあっても常にトップに居続けられるのは難しいことだと思いますが、それができているのは純粋にすごいと思う。経験もたくさんしているので、試合で会った時にアドバイスをもらうようにしています」と感謝した。