日体大入学歓迎式が15日、東京・世田谷区のキャンパスで行われ、シンボルの「ライオン像」が特注の大型マスクを着用していた。
ライオン像は15年3月に三越から日体大に寄贈された。ライオンをシンボルマスコットとする日体大の松浪健四郎理事長(74)が、20年東京オリンピック(五輪)・パラリンピックに向けて「学生の励みにしたい」と同社に依頼して実現。「像の背にまたがると願いがかなう」との逸話があり、学生の撮影スポットになっていた。
この日の入学歓迎式は、4月に中止になった入学式の代替で実施された。新型コロナウイルス感染拡大予防を考慮し、新入生1847人のうち任意出席者は約900人。式典内容も大幅に短縮された。新入生代表として宣誓した男子バレーボール界の期待の新星こと高橋藍(らん、19)は式後、ライオン像にまたがり記念撮影。入学式のおなじみの光景だが、「3密」を避けるために、その周りは報道陣のみ。さらに冷たい風も吹き込み、初冬独特の少し寂しげな空気も漂った。
昨年4月の入学式では、東京五輪柔道女子52キロ級代表の阿部詩(20)が像にまたがり、その横に18年平昌冬季五輪スピードスケート女子で金銀銅メダルを獲得した高木美帆(26=日体大職)が並んだ。多くの新入生が2人を囲み、記念撮影するなど華やかな雰囲気に包まれていた。
コロナ禍の影響で8カ月遅れで実施された入学式。季節も春から冬へと変わった。一頭のライオンが「今」を象徴し、像を見てコロナ禍前の穏やかな日常をふと思い出した。1日でも早く、マスクなしの“百獣の王”に戻る日が来ることを切に願いたい。【峯岸佑樹】


